talk_31040101
サリ:沙璃……白織沙璃……薙刀部所属の中等部3年生……
サリ:沙璃には過去の記憶がありません原因はわかりませんが記憶喪失に陥っております
サリ:記憶が無いことは恐ろしく不安な毎日でした……でも、ある日沙璃はニア様に救われたのです
サリ:その日以来、沙璃は心に決めましたこの身を全て、ニア様に……捧げることを……
???:……璃ちゃん……!沙璃ちゃん……沙璃ちゃん
サリ:────!?
サリ:申し訳ございません、ニア様少し考え事をしておりました
ニア:ふぅ、安心したにゃ急に反応が無くなったからびっくりしちゃったのにゃ
ニア:みんなと、はぐれちゃって頼りになるのは沙璃ちゃんだけにゃ
サリ:ご安心くださいませ、ニア様沙璃が命に代えても、必ず貴方を守ってみせます
ニア:沙璃ちゃん……命には代えないで欲しいのにゃ
ニア:ニアだけ地球に帰れても沙璃ちゃんがいなかったらちっとも楽しくないのにゃ
サリ:もったいないお言葉……
サリ:しかし、依然ニア様の表情は暗いですね……沙璃がなんとかしなければ……
サリ:ニア様、お腹は減りませんか?よろしければお食事に致しましょう
ニア:ふにゃ、うーん……食欲がわかないのにゃ……
サリ:でしたら、好物の……そう、お魚でしたらいかがでしょう
ニア:おさかにゃ!?
サリ:特に大好きな鮭などは?それも油が乗った上質なものでしたらご満足いただけるかと……
ニア:じゅるり、た、食べたいにゃーでも、手に入るのかにゃ?
サリ:この沙璃めにお任せください必ずや手に入れて参りましょう
chattalk_31040102
タヌヒコ:沙璃ちゃん、お疲れぃ
タヌヒコ:お目当てのサケは手に入ったか?
サリ:ええ、おかげさまで
サリ:教えていただいたスポットで確かに入手できました
サリ:ありがとうございます
ニア:流石、沙璃ちゃんにゃ[0028]
ニア:待ち遠しいのにゃ[0024]
サリ:すぐにお持ちいたします
タヌヒコ:24
サリ:18
ニア:1
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サリ:お待たせいたしました調理器具がないため、簡単な蒸し焼きとなってしまいました
ニア:全然かまわないのにゃー!ふにゃ~、いい匂いにゃあ……
サリ:どうぞ、お召し上がりくださいませ
ニア:いっただっきますにゃー!はむっ……
ニア:にゃふうううう……流石、沙璃ちゃんにゃー素朴だけど最高の味付けにゃ~
サリ:元気が出たようで、何よりです
サリ:ニア様が笑ってくれると沙璃もそれだけで元気になれます
サリ:どうか、その笑顔、お忘れなきようニア様の幸せこそが沙璃の幸せなのですから……
ニア:ほら、沙璃ちゃんも食べるにゃ!一緒に食べるにゃ!
サリ:そんな、このお料理は全てニア様のために作ったものです沙璃がそれに手をつけるわけには……
ニア:ふにゃー、固いこと言っちゃだめにゃほら、あーん、なのにゃー
サリ:あ、あーんっ……!?そんな畏れ多い……!
ニア:あーんっ!!
サリ:はむ……!?
ニア:どうにゃ? 美味しいにゃ?
サリ:ええ、大変な美味で……嗚呼、もう天にも昇る心地にございます……
ニア:だ、だめにゃ、沙璃ちゃん!ニアを置いてっちゃダメなのにゃー!
サリ:ふふふ……
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-:ある日、白織沙璃は、臨時メイドのアルバイトをすることになった。
-:当然、万能な沙璃のこと、既に働いていたどのメイドよりも、適確な動きで仕事をこなしていく。
-:そんなバイトを超越した働きぶりを皆が賞賛する中、唯1人、彼女だけが快く思っていなかった──
ロッテンマイヤー:お疲れ様です、沙璃さん
サリ:ああ、これはメイド長のロッテンマイヤー様、お疲れ様です
ロッテンマイヤー:ふん、随分となようですがメイドの仕事は完璧でなければ意味がありません
ロッテンマイヤー:次のお仕事から、私もご一緒してチェックさせていただきますから覚悟してください
サリ:暖炉の木炭の補充でございますねそれでしたら全て終えております
ロッテンマイヤー:まぁ、仕事がお早いことそれでしたら、次は寝室の──
サリ:寝室、居間、玄関のお掃除は既に済ませておきました
ロッテンマイヤー:くっ……で、ではですねベッドメイキングを……
サリ:申し訳ございませんミセス・ロッテンマイヤーそちらも全室終わっております
ロッテンマイヤー:んまぁ、何て子なの!?
ロッテンマイヤー:そ、それでしたら……しばらく休憩を取りなさい
サリ:承知致しましたミセス・ロッテンマイヤー
ロッテンマイヤー:んまぁ、なんておぞましい子
ロッテンマイヤー:この子の天才的なメイドパワーまるで私のメイド人生が全否定されているかのよう……
ロッテンマイヤー:気に食わない……気に食わないっ! キィーッ!
サリ:あの、ミセス……恐れながら申し上げます少々力を籠め過ぎでは……
ロッテンマイヤー:おだまりなさいっ!
ロッテンマイヤー:ひぃぃぃぃっ!旦那様のお気に入りの木彫りの人形がぁぁぁぁ!
ロッテンマイヤー:あわわ、私はなんてことを……ああ、もうお終いですかくなる上は我が命でお詫びを……
-:傍らのペーパーナイフを手に取り、それを首に突き立てる──。
-:しかし、寸前のところで、その手を沙璃が取り押さえた。
サリ:ダメです、ミセス・ロッテンマイヤー
ロッテンマイヤー:さ、沙璃さん……
サリ:落ち着いてください沙璃が必ず何とかしてみせますので
サリ:木彫り人形ですか……高級木材さえあればなんとかなりそうです……
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タヌヒコ:沙璃ちゃん、お疲れぃ
サリ:お疲れ様です
タヌヒコ:枯れ木を手に入れたんだって?
タヌヒコ:それをどうするんでい?
サリ:少し、彫りたいものがございまして
タヌヒコ:えっ、沙璃ちゃん彫るのか?
サリ:ニア様が木彫りの猫をご所望の折
サリ:技術は覚えてしまいました
タヌヒコ:沙璃ちゃんって本当に器用なんだな
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ロッテンマイヤー:んまぁ、何ということ!?完全に再現できているわ……!
サリ:素材は元の人形と同じものを使っております
サリ:古さも同程度の木です旦那様も納得していただけるかと
ロッテンマイヤー:沙璃さん……貴方はどうやら本当にメイドの才能がおありのようですね
ロッテンマイヤー:どうか、この屋敷のメイドをいえ、私達を指導し直していただけませんか?
ロッテンマイヤー:無論、私はメイド長を退き沙璃様に引き継ぎたく存じます
サリ:ご厚意はありがたくですが、それはお断りいたします
ロッテンマイヤー:何故です!?メイド長ですよ
ロッテンマイヤー:私のことがお嫌いならば私は、このお屋敷を去りますですので、どうか、メイド長に……
サリ:申し訳ございません沙璃は臨時メイドです長居はできない契約でございます
サリ:それに指導など必要ありませんよロッテンマイヤーさんを始め、皆様どなたも素晴らしいメイドです
ロッテンマイヤー:沙璃さん……貴方……
サリ:では、皆様、ご機嫌よう
メイド:メイド長、完璧なメイドっているものなのですね私、びっくりしちゃいました
ロッテンマイヤー:いいえ、彼女の話すように沙璃さんはメイドではありません
ロッテンマイヤー:恐らくそれはある者のために磨き上げられた技術……
ロッテンマイヤー:なんとまあ、羨ましいものではありませんか
メイド:そうですね……!
ロッテンマイヤー:そのような主君を探すというのもメイドの大切な仕事なのです
ロッテンマイヤー:さあ、私達も彼女に負けないメイドになりませんと
メイド:はい、私、頑張ります!ご指導、よろしくお願いします!
-:その後、ここのメイド達は精進を重ね皆、一流のメイド術を極めると王宮や名家に仕えていった。
-:後にロッテンマイヤーは語る。
-:この時の経験がなければ、嫌味な年増のまま、人生を終えたことだろう……と。
-:彼女は息子夫婦に囲まれ、沙璃という伝説のメイドの存在を、孫達に笑顔で語り継ぐのだった。
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-:今日も白織沙璃は猫乃木ニアを甲斐甲斐しくお世話していた。
サリ:ニア様、お水をお持ち致しました
ニア:ありがとうにゃ
サリ:ニア様、そろそろお食事の時間です何が食べたいですか?
ニア:お魚料理かにゃー
サリ:かしこまりました上物を仕入れて参りましょう
サリ:あ、ニア様御髪が少し乱れていますよお梳きしましょう
-:そう言って沙璃は膝をついて座りぽんぽんと腿を叩く。
-:まるで猫が乗っかるように軽快にニアがその上に座った。
-:そのまま、沙璃が小さな櫛を取り出しニアの髪を優しく梳いていく。
ニア:ありがとにゃ……ねぇ、沙璃ちゃん
サリ:ニア様、何でございましょう何なりとお申し付けくださいませ
ニア:その様付け……やめてみないかにゃ?
サリ:はい、承知致しま──ええっ!? 今、何と……
ニア:沙璃ちゃんとは対等な関係でいたいのにゃ
サリ:お、恐れ多いことです沙璃とニア様が対等だなんて……
ニア:そうか、残念にゃ……それだといつまでたっても友達になれないのにゃ
サリ:────!?
ニア:ふにゃ、ニアはもっと沙璃ちゃんと仲良くなりたいにゃ
ニア:主人と従者みたいなのじゃなくて、にゃ……
サリ:ですが……沙璃は……ニア様に命を助けてもらった身
サリ:そんな無礼なことは……致しかねます
ニア:……ダメ、にゃ?
サリ:…………
ニア:ダメなのにゃ?
サリ:…………
ニア:1回だけでいいにゃお願いにゃー
サリ:……ニア、ちゃん
ニア:ふにゃっ!?沙璃ちゃん!もう1回、もう1回にゃ!
サリ:……ニア、ちゃ……ん
ニア:ふにゃああああっ!沙璃ちゃん沙璃ちゃん沙璃ちゃん!ずっとニアちゃんがいいのにゃー!
サリ:ああ、ああああっ!ダメです、やっぱりダメです!ニア様、ニア様、ニア様っ!
サリ:申し訳ございません何か、すごく言いにくくて……言おうとすると胸が熱くなって……
ニア:にゃふふふふいいのにゃー、次はため口にゃー
サリ:む、無理です無理ですっ!そんなことしたら心臓が溶けてしまいます!
ニア:ふにゃー、残念にゃー……
ニア:んにゃ、いつかでいいのにゃまた、呼んで欲しいにゃ~♪
サリ:努力致します、ニア……様……いえ……ニア、ちゃ……ん……
ニア:ふにゃああああっ!沙璃ちゃん大好きにゃあ
-:ニアの頭を撫でながら沙璃はいつかニアが願う対等な関係になれるよう頑張ろうと誓うのだった。
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サリ:…………
-:ある日、白織沙璃が遠い目で草原を見ていた。
-:草原では、近くの村の若者達が地方の不可思議な競技に汗を流している。
-:沙璃は立ち上がるとその競技の輪の中に歩いていく。
あらくれもの1:ガルフォイッ!
あらくれもの2:ガルフォイッ! ガルフォイッ!
サリ:皆様、申し訳ございません何をされているのでしょう
あらくれもの1:あン、何って、ガルフォイだよ!荒くれ者たちが己を競う最高のスポーツさ!
サリ:なるほど……興味があります
サリ:沙璃にも、やらせてもらうことは出来ますか?
あらくれもの1:あ? 嬢ちゃんがかい?そいつぁやめたほうがいいな
あらくれもの2:ガルフォイはかつて、ガイアスから伝わった過酷なスポーツだ
あらくれもの2:男が真の男になるための神聖な儀式みてぇなもんなんだよ
あらくれもの1:そういうこった、遊び半分で首つっこんだら怪我するぜ!
サリ:いえ、遊び半分ではありません沙璃は本気です
あらくれもの1:あ? そうか……へっへっへだったら、しょうがねぇなぁ
あらくれもの2:ゲヘヘへ、警告はしたぜ?嬢ちゃんがやりたいっていうんだから仕方なくだかんなぁ?
あらくれもの1:ふひょー! ラッキー!こんな上玉とガルフォイできちまうなんて最高だぜっ!
あらくれもの2:どさくさに紛れて……あんなガルフォイ、こんなガルフォイでへへへ……
あらくれもの1:おっしゃあ! 嬢ちゃん入れてガルフォイ……開始だぁ!
あらくれもの1:ふえぇ……
あらくれもの2:ぼく、まけました……
サリ:これは……楽しいですとても爽快な気分です
あらくれもの1:ふえぇ……
あらくれもの2:ぼく、おうちかえる……
サリ:ああ、申し訳ございませんついはしゃいでしまって
サリ:すぐにしみないシップ草を取って参りますからねそこでじっとしていてくださいね
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タヌヒコ:大丈夫か、沙璃ちゃん!
タヌヒコ:危険なスポーツに巻き込まれたと聞いたんでい!
サリ:いえ、問題ございません
タヌヒコ:地方にはまだまだ荒っぽい文化が残っているらしいな
タヌヒコ:村の男達に何か変なことをされていないか心配したぜい
サリ:変なこと?
サリ:はて、身に覚えがございませんが
タヌヒコ:いや、無事ならいいんでい忘れてくれぃ
サリ:あの方達には感謝しています大変愉快な時が過ごせました
サリ:またやってみたいものですガルフォイ
タヌヒコ:そ、そっか…
サリ:35
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-:沙璃は戻って来るやいなや、怪我で苦しんでいた若者達の患部に採ってきたシップ草を貼っていく。
-:若者達も、痛みが引いてきたのか次第に元気を取り戻していった。
サリ:さあ、これで大丈夫ですどうですか、皆様まだ痛みますか?
あらくれもの1:ううん、大丈夫だよぼく、もう痛くない
あらくれもの2:沙璃さんのおかげだねもう、これで安心だよ
サリ:それでは、ガルフォイの続きをしましょう……!
あらくれもの2:えええっ! ガルフォイなんてなんて野蛮なんだ!
あらくれもの1:怖いよ、ガルフォイ怖いよぅ
あらくれもの2:あ、そろそろおうちに帰んなくちゃ!
あらくれもの1:じゃあね、ばいばい!沙璃ちゃんっ!
サリ:…………?
サリ:はて、どういうことでしょうまるでみんな別人のようでしたが……
サリ:ガルフォイ……今度、ソル様達にも教えて差し上げましょう
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-:ある日、白織沙璃は親友の猫乃木ニアから衝撃的な命令を受け取る。
サリ:ニア様、本気ですか?しかし、お世話禁止など……
ニア:決めたのにゃ! 今日は1日ニアのお世話禁止なのにゃ!
サリ:し、しかし……それでは沙璃はどうすれば……
ニア:にゃふふふふ……代わりに、ニアが沙璃ちゃんのお世話をするにゃ!
サリ:ええっ!?
ニア:いつもお世話してくれるお礼にゃ♪甘んじて受けてもらうのにゃー
サリ:ニア様……感謝は、致しますが……やはり、ニア様には難しいかと……
ニア:ふにゃ、沙璃ちゃん疑ってるのにゃ?ニアだって、やるときはやるにゃー!
サリ:そ、そうですね、失礼致しましたでは、お言葉に甘えて今日1日、楽しみにしております
ニア:にゃふふふふ、それでいいのにゃ~♪
ニア:ということで早速にゃー料理するにゃー、何が食べたいにゃー
ニア:お勧めはサケと、マグロと、サバとイワシと、アジも美味しいのにゃ~
サリ:では、沙璃はお肉料理を──
ニア:ふにゃ? お魚じゃないのにゃ?
サリ:あ、いえ、お肉料理が……嫌いですと、そう言おうとしたわけです
サリ:そうでした、そうでした沙璃はお魚が食べたかったのでした
ニア:にゃふふふふっ! お任せにゃっ♪さー、釣ってくるのにゃー!
ニア:ふにゃーっ!釣り糸が絡まったにゃー!
サリ:────っ!?
ニア:だ、大丈夫にゃ!!沙璃ちゃん!! 平気にゃ!!そこで待ってるにゃ!!
サリ:か、かしこまりました……
ニア:ふっふ~んにゃ~!どうにゃ、立派なお魚なのにゃ!これでムニエル作るにゃー!
サリ:えっと、これはアナゴ……?に近しい何かですかね……さ、さばけるのでしょうか……
サリ:ニア様、お料理だけは少し沙璃もお手伝いを──
ニア:ダメにゃー! ニアがやるのにゃ!
ニア:にゃふふふふニアがお料理上手だってこと教えてあげるのにゃ~♪
サリ:そ、そうですね……ニア様を、信じましょう……
ニア:行くにゃー! 鍋ぼーんにゃ!
サリ:え、ムニエルでは!?しかも下準備もなしに鍋に!?
サリ:だ、ダメです……ニア様を、信じましょう……
ニア:にゃふぅー、完成にゃー!どうにゃ? 見た目はちょっと悪いけど味は最高なのにゃ! 多分!
サリ:え、多分? 味見は……?
サリ:ありがとうございます、ニア様では早速いただきます……はむっ
サリ:…………
ニア:ど、どうにゃ?
サリ:……おいしゅう、ございます
ニア:本当……か、にゃ?でも、何か顔色が悪くなって……
サリ:……がはっ
ニア:沙璃ちゃん、沙璃ちゃーーん!!
-:食べた料理が1口だけだったのが幸いして、沙璃は一命を取り留めた。
-:だが、この1件を重く受け止めたニアは、沙璃が回復してからもずっと申し訳なさそうに落ち込んでいた。
-:そんなニアを気遣って沙璃が優しく声をかける。
サリ:ニア様、どうか元気を出してください沙璃はほら、この通りすっかり元気になりましたよ
ニア:ごめんにゃ、沙璃ちゃん……いつものお礼がしたくて頑張ったけどかえって迷惑かけちゃったにゃ……
サリ:とんでもございませんニア様の、その気持ちが嬉しいのです
サリ:ありがとうございます、ニア様
ニア:でも、ニア、本当は沙璃ちゃんみたいになりたいにゃ
サリ:え、沙璃みたいに……ですか?
ニア:ニアも、沙璃ちゃんにちゃんとお世話をしたいのにゃ
サリ:ニア様……でしたら……今度は一緒に致しませんか?
ニア:え、一緒に?
サリ:どちらが主で、どちらが従者とかそういうのは関係なく、お互いがお互いのためにお世話するのです
ニア:それにゃ! 友達みたいにゃ!
サリ:友達……そうですね、友達でございますね
ニア:にゃふふ、楽しみにゃ~とっても、とって……とって、もふ、にゃふぅ……すぴぃ……
サリ:あらあら、ニア様……?眠ってしまわれましたか
サリ:今日は本当にお疲れ様でした後片付けは沙璃がしておきますね
-:疲れたニアを抱きかかえ沙璃は彼女を寝床へと運んでいく。
-:ニアの安らかな寝顔を見ているだけで沙璃の心の中は温かな感情で満たされていくのだった──。