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エグゼ:自分は……夜永エグゼ……高校3年生でネットゲーム研究会に所属してるっす……
エグゼ:研究会所属って言っても自分はゲームを作る側で……プロとして活動していたっす……
エグゼ:自分が作ったゲームは大ヒットして……
???:……グゼくん、エグゼくん……
エグゼ:んっ……あ、あれ。桃さん?
モモ:やっぱり不安だよね~でも悩み過ぎないほうがいいよ?
エグゼ:あ、ありがとうすぼんやりしてたっす……
エグゼ:でも、自分……この先どうしたらいいか考えたら嫌なビジョンばっかり見えるんす……
エグゼ:地球に帰れないかもしれないすし……この世界でのたれ死んじゃうかも……
モモ:ほらほら、ダメだって!ネガティブ禁止ー!
モモ:もしなにかあっても桃ちゃんが何とかしてあげるよ安心してって!
モモ:あ、もしよかったらあま~い桃まん作ってあげよっか♪食べたら元気出るよ~!
エグゼ:桃さん……
エグゼ:ってあれ……桃さん、ちょっと震えてる……?
エグゼ:……そりゃそっすよ桃さんだって不安に決まってるっすそれなのに自分は……
エグゼ:桃さん、ちょっと待っててもらえるっすか?
モモ:え? いいけど、どこへ行くの?
エグゼ:戻ってきてからのお楽しみっす!いってくるっす!
モモ:う~ん?いってらっしゃい?
chattalk_32030102
タヌヒコ:お疲れぃ
タヌヒコ:花は手に入ったか?
エグゼ:26
エグゼ:ってなんすか!?
エグゼ:なんでたぬ彦自分が花集めてること知ってるんすか?
タヌヒコ:ふふふ、内緒だぜい!
タヌヒコ:それにしてもエグゼ意外に男をみせるな
エグゼ:33
エグゼ:そういうんじゃないっすよ!
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エグゼ:戻ったっす!桃さん、どうぞっす!
モモ:わぁ~可愛い~!それにいい匂い……
モモ:でも、どうしてお花を持ってきてくれたの?
エグゼ:その……桃さんにも元気を出してほしくて
モモ:……あはは気付かれちゃってたんだ
モモ:ふふふ……見直したかも優しんだね、エグゼ君
エグゼ:そ、そんな、自分は……情けない男っすよ……
エグゼ:桃さんだって不安なのにネガティブなことを言っちゃって悪かったっす
モモ:エグゼ君……
エグゼ:二人で協力して、必ず皆と合流して地球に帰るっすよ!自分も頑張るっす!
モモ:もちろんっ!あたしも頑張っちゃうぞ~!
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ホウゾウ:あんたが噂のガイアスか!会えて嬉しいよ!
エグゼ:うん?なんすか、アンタ
ホウゾウ:俺はしがない機械技師さちょいとお前さんに頼みがあってな
ホウゾウ:最近、ここらの村では娯楽がめっきり少なくなってな
エグゼ:そういや、心なしかみんな退屈そうっすね……
ホウゾウ:大人はまだいいさ働いてりゃいいからな
ホウゾウ:ただ子どもはそうはいかねぇよ鬼ごっこやらかくれんぼやらそれで遊ぶのは限界がある
ホウゾウ:それに、ここらは最近モンスターが出て物騒だからな
エグゼ:確かに外に出ない娯楽があれば……
ホウゾウ:そこでお前さんの出番ってわけだ
ホウゾウ:聞けばお前さん、なにやらそういうもんを作るのが詳しいらしいじゃねぇか
エグゼ:まぁ、地球に居た頃には……でも流石に一から作るのは自分だけじゃ限界があるっすよ?
ホウゾウ:かっかっか、俺も手伝うさ機械作りなら自信があるただ何が必要かはわからねぇ
ホウゾウ:お前さんの知恵と技術をどうか子どもたちのために貸してくれないか?
エグゼ:そっすね……時間もあるし、いいっすよ
ホウゾウ:流石! 話が分かるね!
エグゼ:とりあえず、簡単なゲーム……コリントゲームでも作るすか
エグゼ:木と[item:202101981(バネ)]が必要っすね……すぐに材料を集めてくるっす!
ホウゾウ:おう、頼んだぜ!
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タヌヒコ:お疲れぃエグゼ
タヌヒコ:新しい娯楽を作るんだってな
エグゼ:地球でも最近はめっきり見なくなった古いアナログゲームすけど
エグゼ:意外にやってみると大人も子供もドはまりするんすよw
タヌヒコ:へぇ、できたらおいらも遊んでみてえな
エグゼ:みんなでやるっす素材、すぐ持っていくっす!
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-:材料を法蔵に渡してから数日後――。
-:エグゼは法蔵と協力し、ついにコリントゲームを完成させる。
-:コリントゲームは子どもに大受けし、周辺の町で大流行した。
ホウゾウ:いやぁ、流石ガイアスさんだ!みんな大喜びだよ!
エグゼ:いやぁ、自分はただ材料を集めてきてアドバイスをしただけっすよ
エグゼ:ちゃんと作れたのは法蔵さんアンタのおかげっす
エグゼ:自分だけじゃ……ちゃんと面白いものは作れなかったすから
ホウゾウ:かっかっか、ずいぶんと謙虚な人だな
ホウゾウ:お前さんは凄い才能を持ってると俺は思うがねもう少し自信を持ったらどうだ?
エグゼ:自信……すかうーん……
ホウゾウ:悩むことか?かっかっか、難儀な人だだがな……
子ども1:あ、お化けのお兄ちゃんだ!
エグゼ:おおっ!?な、なんすか!?
子ども2:この人がゲーム作ってくれたんだよね!
子ども3:すごいすごーい!ありがとう、お化けのお兄ちゃん!
ホウゾウ:ほら、みんなお前さんを認めてちゃんと感謝してるんだ
エグゼ:…………
ホウゾウ:それだけは誇ってもいいんじゃねぇのかい?
エグゼ:ははっ……そっすね。なんだか懐かしい感覚っす……
エグゼ:大切なことを思い出せた気がするっすね
ホウゾウ:かっかっか、そいつはよかった!さて、俺もコリントゲームを遊びに行こうかね
子ども1:お化けのお兄ちゃんも行こうよ!
子ども3:一緒に遊ぼうよっ!
エグゼ:いいっすよ! 自分、遊ぶのも得意なんすよ! 面白いテク見せてやるっす!
-:わーい!
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モモ:エグゼくーん!どう、ここ!
エグゼ:日差しが気持ちいいっすね!見晴らしもいいしいい場所っすね!
モモ:でしょでしょ~!ふふ、ここでピクニックしたいなぁって思ってたんだ~!
モモ:それでお弁当を作ってきただけど~エグゼくん、食べてくれる?
エグゼ:えっ、ま、まさか……また桃まんっすか……?
モモ:だ、ダメかな……
エグゼ:そ、そんなわけないっすよ!桃さんが作った奴っす!食べるっすよ!
モモ:えへへ~やった~!って、あれ……
モモ:わぁ~ごめん~!お弁当置いて来ちゃった~!
エグゼ:ええええっ!?マジっすか!?
モモ:すぐに取ってくるね~!
エグゼ:あはは……なんだか桃さんらしいっすね
エグゼ:それにしても……ぽかぽかしてて……本当にいい日差しっすね……
エグゼ:ふわぁ……なんだか眠くなってきたっすね
エグゼ:ちょっとだけ……桃さん待ってる間だけ……
エグゼ:ぐぅ……
ハカリ:おや?
エグゼ:…………
ハカリ:仏さんじゃねぇか……ちっこんなところに放置だなんて罰当たりな奴もいたもんだ
ハカリ:つうか、ここで腐られたらどうするって話だよ……俺が埋めてやるか
ハカリ:それにしても……ずいぶんと安らかに逝ったんだないい顔してやがる
エグゼ:…………
ハカリ:いや、めちゃくちゃ血色わりぃな……毒で逝っちまったのか……?
ハカリ:なんにせよ安らかに女神様の導きのまま……
モモ:エグゼくーん……お待たせ~!
ハカリ:おう?
モモ:わわっ!? な、何してるの~!?
ハカリ:何って……仏さん埋めてるのよ
モモ:エグゼくんは仏さんなんかじゃないよ~!まだちゃんと生きてるって~!
ハカリ:ばっかなこというなよ?こんな死に顔さらしてんのに生きてるわけ――
エグゼ:むにゃ……あれ……?ってなんすかこれ!?
エグゼ:なんで自分ちょっと埋まってるんすかっ!?
ハカリ:なっ……なっ!?
ハカリ:仏さんが蘇りやがったぁっ!?
エグゼ:仏さんっ!?じ、自分死んでないっす!ちゃんと生きて――
エグゼ:ゴバァッ……
ハカリ:ひえぇぇぇぇっ!!祟らないでくれぇぇぇぇ!!
エグゼ:えぇぇぇぇ……な、なんだかスッキリしないっす……
エグゼ:あ、あのまま寝てたら生き埋めにされてたんすね……めっちゃぞっとするすね……
モモ:まぁまぁ助かったんだしよかったよかった!
ハカリ:みんな~~!! 大変だぁ!!仏さんが蘇りやがったぁ!!
エグゼ:うわぁっ!? アイツ町で言いふらしてるっすよ!?このままじゃ自分ゾンビ扱いっす!
モモ:は、はやく誤解を解きにいこっか!
エグゼ:も~~~!!散々っす~~~!!
-:その後、町に入ったエグゼは色んな人に怯えられたものの、何とか誤解を解くのだった。
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子ども1:お化けのお兄ちゃーん!新しいゲーム作ってー!
エグゼ:ちょっ、流石にそうポコポコ作れないすよ!
子ども2:じゃー遊んでー!
エグゼ:遊ぶなら全然いいっすけど……
子ども3:じゃあ一緒にかくしっこしてあそぼー!
アザミ:うふふ、ありがとうございます子ども達の面倒を見て頂いて
アザミ:とっても面倒見が良いんですねエグゼさんは
エグゼ:いえ、そんな……自分も暇だったんでちょうどよかったっす
子ども1:ねーねー!早くあそぼーよ!
エグゼ:分かったすから!引っ張んないで欲しいっす!
子ども2:お化けのお兄ちゃんが探偵ね!きらきらした石が目印だよ!
エグゼ:よーし、全部見つけるっすよ!
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タヌヒコ:お疲れぃ子どもたちの相手も大変だな
エグゼ:あ、ははまあ…
エグゼ:子どもは楽しくしてるのが一番いいっすから
タヌヒコ:エグゼはきっといいお父さんになるぜい
エグゼ:うーん、それはわからんすね…相手がね…
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エグゼ:はぁ……ひぃ……これで全員っすかね
子ども1:お化けのお兄ちゃん意外に強いんだね……
子ども2:でも体力ないのはイメージ通り!
子ども3:次は鬼ごっこしようよー!
エグゼ:ひぇ、これ以上は……ちょっと一旦休ませてほしいっす……
アザミ:そうよ。あまりお化けのおにいさんを困らせないの
子ども2:はーい……
アザミ:エグゼさん今日は本当にありがとうございました
アザミ:貴方さえ良ければ……是非とも明日もお願いできませんか?
エグゼ:あ、明日もっすかぁ!?
子ども1:えーダメなの……?
子ども2:お兄ちゃんと遊びたいなぁ……
エグゼ:うぅ……わ、わかったすよ。分かったからそんな顔しないで欲しいっす
子ども3:わーい!じゃあ、明日は一緒に鬼ごっこね!
エグゼ:し、しばらく筋肉痛が酷そうっすね……
-:苦笑い混じりでエグゼは呟くが、彼はどことなく楽しげであった。
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モモ:新作の桃まんじゅう~~~!!完成だよ~~~!
エグゼ:わー……
モモ:あんまり楽しそうじゃないね?
エグゼ:だってそれ試食するの自分っすよね?
モモ:もちろんっ!エグゼくんのために作ったんだからっ!
エグゼ:……妙なもん入れてないっすよね?
モモ:ふふふっ、しいていうなら~!あ・い・じょ・う、かな?
エグゼ:妙なもん、入ってるんすね……
モモ:わっ、ひど~い!
エグゼ:冗談っすよ……
モモ:ぷう~、エグゼ君、キライ
エグゼ:ご、ごめんす……
モモ:うん、謝ったから許しちゃう!さあ、食べて食べて
エグゼ:あ、はい……
エグゼ:この緑色のから……いくっすか……
モモ:おー! お目が高いね~!それは抹茶味だよ!
モモ:和風にしてみたの~!きっとおいしいはずだよ~!
エグゼ:ふむ……はむっ……
エグゼ:ゴハァッ……ッ!!にっがっ!!いや、えっ、かっら!?
エグゼ:な、なんすかこれぇっ!?ゴバァッ……
モモ:あ、あれ……?おかしいな……
モモ:つ、次のやつなら多分大丈夫、美味しいはず!カレー味だよ! カレー味!
エグゼ:えぇ……カレー味の桃まんってなんか破綻してないっすか……
エグゼ:はむっ……
エグゼ:ゴバァァアァッ!!今度はあっまっ!?甘すぎて……ゴバァッ!!
エグゼ:ごほっ……ごほっ……み、水……水をくださいっす……
モモ:お水はないけどこれならあるよ~!
エグゼ:んぐっ、んぐっ……んんん……? なんすかこれ……
モモ:桃ちゃん特製!中華スープだよっ!
エグゼ:ゴバァッ!!スッパァァァァッ!!こ、殺す気っすかぁああっ!?
モモ:あ、あれれ……そんなに、不味かった?
モモ:おかしいなぁ……ちゃんと美味しく作ったはずなのに……
モモ:ご、ごめんねエグゼくんまた、変なの作っちゃった……これ……全部持って帰るね……
エグゼ:……はむっ、ゴバァッ!?
モモ:え、エグゼくんっ!?
エグゼ:せっかく、桃さんが……はぁ……くぅ……作ってくれたんす……
エグゼ:はぁ、うぅ……残せないっすよ……
モモ:エグゼくん……!
エグゼ:はむぅっ、ゴハァアアッ!!
モモ:え、エグゼくーん!!
-:その後、エグゼは気絶しては目を覚まし、何とか桃の桃まんを全部平らげるのだった。