talk_50010101
タヌヒコ:ちょっと面白いやつがゼロガーデンに来てるみたいだぜ
スピカ:面白い人?
タマモ:踊って歌って玉乗りをしながら火を噴いたり?
タヌヒコ:それは面白いってよりもすげーやつっていうんじゃねえかい?
レン:それで、どんなヤツなんだ?
タヌヒコ:リアカーを引いて世界中を旅しているらしいんでい
スピカ:世界中を巡るなんてとっても大変そうだね……
タマモ:なんのためにそんなことをしてるんだろ?
タヌヒコ:子ども達に紙芝居を読み聞かせて回ってるらしいぜい
レン:……非効率なことをしているな
タマモ:そんなこと言ったらだめでしょ
タヌヒコ:そうでい。子ども達のためにそんなことができるなんて粋なやつだとおもわねえかい?
レン:フンっ。そういうのは酔狂というんだ
タマモ:どんな紙芝居なんだろちょっと見てみたくない?
スピカ:せっかくだし見にいってみようよ
レン:世界を回っているか……何か情報が得られるかもしれんな
タマモ:んふふ~
レン:……なんだ?
タマモ:そんな顔してても実は興味津々でしょ?
レン:……そんなことはない
スピカ:そうかもしれないけれど行ってみようよ
レン:……仕方ないから付き合ってやる
タマモ:じゃあ、決まりだね!
レン:無駄な時間を過ごすことにならなければいいんだがな
スピカ:大丈夫だよ、きっと
talk_50010102
スピカ:こんにちはっ
スピカ:突然ですけれど、少しお話を聞かせてもらえませんか?
???:それは構わないけれど……君達は?
スピカ:あっ!? ごめんなさい私は姫輝スピカといいます
タマモ:わらわは葛葉たまもよろしくね!
レン:夏目蓮だ
???:僕はキヨハルというんだキミ達はどんな話を聞きたいのかな?
スピカ:キヨハルさんあちらこちらを回っているんですよね?
キヨハル:そうだよ。となると……聞きたいのは旅の話かな?
キヨハル:てっきり子ども達に見せる紙芝居のことだとばかり……
スピカ:どっちもすごく興味あります!
タマモ:ずいぶんと懐かしいことをしてるんだねー
レン:そして旅の友はそのリアカーというわけか
スピカ:こっちの世界の紙芝居ってどんなお話があるんですか?
キヨハル:僕が主に扱っているのはラクーンの歴史や文学だよ
レン:紙芝居ではないのか?
キヨハル:子どもにもわかりやすいような話にしてあるよ
キヨハル:未来をになう子ども達にとってこの世界が歩んできた歴史を知るのはとても大切なことなんだ
キヨハル:僕は少しでもその役に立ちたいんだ
レン:ほう……
レン:愚者は経験に賢者は歴史に学ぶそれは悪くない考え方だ
レン:この国の子ども達の教育をになっているというわけか
キヨハル:僕が好きでやっているだけでそんなたいそうなものじゃないよ
タマモ:たいしたことだと思うけど
スピカ:私達にも何かお手伝いをさせてもらえませんか?
タマモ:スピカっちそれはいい考えだね!
レン:子ども達の教育のためならば協力を惜しむつもりはない
キヨハル:気持ちはありがたいけれど特にお願いするようなことはないかな
タマモ:ええ~。本当に何もないの?
キヨハル:そう言われても……
レン:ふむ……
レン:そのリアカーだがだいぶガタがきていないか?
キヨハル:かなり長く使っているからね
スピカ:だったらリアカーの修理をするのはどうかな?
タマモ:蓮ちょん、スピカっちそれナイスアイディアだよ!
キヨハル:ありがとう。それならリアカーの修理をお願いするよ
スピカ:私達に任せてくださいっ
タマモ:世界を何周もできるくらいに修理するからっ
chattalk_50010103
スピカ:これで[item:202101991(木材)]は十分だね
スピカ:222010391
タマモ:1
キヨハル:ありがとう、僕のために
レン:勘違いするな貴様のためじゃない
スピカ:35
レン:教育の未来のためにしたことだだから…礼などいらん
キヨハル:教育の未来のため…
キヨハル:ならその未来を守ってくれたことにお礼を言うよ
レン:…フン、律儀なやつだ
タマモ:ねえねえ蓮ちょん直すのってリアカーだけでいいのかな?
キヨハル:それってどういう…
タマモ:今、着ている服もけっこう傷んでるでしょ?
キヨハル:衣服はあまりたくさんは持ち歩けないしね
スピカ:だったら服の直しもしちゃおうか?
タマモ:26
タマモ:スピカっちもそう思うよねっ?
キヨハル:あの…
タマモ:勉強を教えてくれる先生は格好いいほうがいいでしょ?
レン:む…たしかに一理はあるな
スピカ:服なら、必要なのは[item:213000011(ナイロン草)]かな?
キヨハル:たしかにそれがあれば服も直せるけど…
タマモ:3
レン:やる以上は中途半端に終わらせるつもりはない
スピカ:じゃあ決まりだね!
タマモ:でも今回の蓮ちょんなんだか乗り気だね
タマモ:キヨハルっちのこと気に入ったんでしょー?
レン:…フン、どうだかな
タマモ:キヨハルっちと同じで蓮ちょん勉強は得意だもんね~
レン:勉強『は』…?
タマモ:あ、あれ? 変なこと言ったかな?
レン:そういう貴様はどうなんだ?
タマモ:41
キヨハル:たまもちゃんはあまり勉強が得意じゃないみたいだね
レン:フン、そんなことだと思っていたがな
タマモ:と、得意じゃないけどできないわけじゃないし!
レン:ほう…では、試してやろう
タマモ:42
レン:1から100までの数字をすべて足した答えを10秒以内に出せ
タマモ:10秒だなんて無理っ!?
レン:急いでやらないと時間がなくなるぞ?
タマモ:41
タマモ:100と99で199で199と98で…
レン:38
レン:そんなので終わるのか?
タマモ:話しかけないで忘れちゃうでしょっ
キヨハル:やり方がわかれば簡単なんだけどね…
タマモ:41
タマモ:やり方があるの!?
レン:ヒントは無しだ[item:213000011(ナイロン草)]を集め終わるまでに解いてみろ
タマモ:よ、余裕よゆーだし!
スピカ:18
talk_50010104
スピカ:29
スピカ:213000011
スピカ:これだけあれば十分だよねっ
キヨハル:9
タマモ:1
レン:さて…戻る前にさっきの問題の答えを聞こうか
タマモ:だ、だいたい5000くらい!
レン:38
レン:…だいたいってなんだ?答えも間違っている
タマモ:あ、あれぇ…?
タマモ:43
レン:39
タマモ:41
タマモ:ひ、酷くない?
レン:俺の妹の方が貴様の数倍はかしこいぞ?
タマモ:あ、暗算だからだしー!
タマモ:そろばんがあれば楽勝だしー!
スピカ:あはは、たまもちゃんって時々、昔の人みたいだよね
タマモ:41
タマモ:む、昔の人なんかじゃないよ!?
タマモ:わらわ今ドキの女子高生だし!JKだし!
レン:今ドキとかJKとか関係あるのか?
スピカ:私はそろばんができるのすごいと思うよ?
タマモ:そ、そうかな?
レン:ふむ、昔の叡智を現代へと伝えようとする意志…
レン:たまも、なかなかいい心がけだぞ
タマモ:へ……?
キヨハル:あははっみんな楽しそうだね
タマモ:楽しい、のかな?
キヨハル:それでいいんだよ勉強は楽しんでするのが一番いいんだから
レン:…たしかにそのほうが覚えがいいな
タマモ:28
レン:子ども達の場合は、だがな
タマモ:43
talk_50010115
キヨハル:ナイロン草がこれだけあれば新品の服も作れそうだよ
キヨハル:ありがとう、みんな
レン:フン、教育者にみすぼらしい格好をさせておけないからな
タマモ:みすぼらしいって……蓮ちょんってば失礼だよー
キヨハル:あはは。事実だから気にしないで
スピカ:旅をするのは大変ですよね
タマモ:着るものだけでなく食べものだって……
-:ぎゅるるるるるる……
スピカ:食べ物って聞いたからかなあはは……
タマモ:あちこち歩いたしねわらわもお腹がすいてきた
レン:貴様らは食べることしかないのか?
スピカ:うう……でも食事は大事だよ?
タマモ:キヨハルっちはあちこちに行ってるんでしょ?
タマモ:色んな料理を食べてるんじゃない?
キヨハル:そうだね……やはり国や町ごとに特色はあるよ
スピカ:特色ってどんなのですか?
キヨハル:甘いのや苦いの、酸っぱいのや辛いの食べると痛いのもあったかな
タマモ:食べ物なのに痛い……?
キヨハル:他には食べるのに勇気がいるものもあったなぁ……
レン:それは本当に食べ物のことなのか?
スピカ:でも、美味しいものもあるんですよね?
キヨハル:もちろんだよ。頬が落ちるような幸せを感じる食べ物もあるよ
スピカ:そっかぁ……日本にはないような美味しいものもあるんだあ……
タマモ:スピカっち、よだれ……
スピカ:ひゃうっ!?
キヨハル:蓮君は食についてあまり興味がないかな?
レン:興味ならもちろんある
レン:この世界には、地球のそれとまったく味の質が異なる食物が多い未知の成分の影響が考えられる
レン:その成分が俺達の味覚に対してどのような効果をもたらすのか
レン:相関関係を調べてみたいものだ実に興味深い
スピカ:そ、そういう意味の興味なんだ……
レン:それ以外に何があるんだ?
タマモ:蓮ちょんたら難しく考えすぎー
タマモ:食べられて美味しければ何でもいいじゃん?
スピカ:食べられれば何でもいい……?
レン:む……!
スピカ:うふふふ……。ねえ、たまもちゃんちょっとそこ座って?
タマモ:え? スピカっちどうしたの?なんか怖いよ?
レン:たまも、先に行っているぞ
タマモ:蓮ちょん、そのかわいそうな人を見るような顔はなんなのっ!?
レン:……食べ物が絡むとスピカの話は長い覚悟するといい
タマモ:わ、わらわも蓮ちょんと一緒に――
スピカ:ふふふ、だめだよー
タマモ:ひうっ!?
スピカ:たまもちゃんには、私からとっても大切なお話があるから
タマモ:そ、それはまた今度に……
スピカ:今、お話するべきだと思うんだ
スピカ:お料理は誰かが誰かのために真心を込めて一所懸命に作るものなの
スピカ:食べられればいいだなんて食材にも料理をした人にもすごく失礼なことなんだよ?
スピカ:だからご飯を食べる時は感謝の気持ちを忘れずにたくさん食べるの!
タマモ:感謝はわかるけど……たくさん食べるのは関係ないんじゃないかなー
スピカ:たまもちゃん、何か言った?
タマモ:ううんっ、なんでもないよっそうだね! たくさん食べるのはいいことだし!
スピカ:わかってもらえて嬉しいよ次は料理をする時の――
タマモ:って嘘ー!?まだ終わんないのっ!?
スピカ:何言ってるのかな?今までのはただの前置き……本番はこれからだよ……?
スピカ:2人っきりでいーっぱい……ご飯について語り合おうね?
タマモ:スピカっち、目が怖い怖い怖い!ちょっと蓮ちょん、助けてってばー!はくじょーものー!!
キヨハル:蓮君?その……止めなくていいのかい?
レン:放っておくといい口は災いの元だと学ぶ良い機会だ
レン:さて、俺はそろそろ行く少しは力になれたのなら良いが
キヨハル:ううん、とんでもない本当に助かったよ!
レン:気にするな何かあったらまた頼るといい
talk_50010105
レン:また会ったな
キヨハル:あ、蓮君じゃないか!それにみんなも……
スピカ:こんにちわ、キヨハルさん!
タマモ:ゴハン、オイシイ……アジツケ、タイセツ……ぶつぶつ……
キヨハル:た、たまもちゃんは大丈夫なのかい……?
レン:心配するな、少し疲れているだけだそれよりもそっちの方が困っている様子だが
キヨハル:あ、ああ……実は紙芝居を描くための染料が不足してしまっていてね
レン:つまり染料を作るための材料を集めれば良いわけだな?
キヨハル:お世話になったばかりなんだそこまで甘えるわけには……
スピカ:気にしないでください前回のことは、私達にとっても良い経験になりましたから!
スピカ:ねー、たまもちゃん?今日もご飯のあれこれについて……たくさんお喋りしようね?
タマモ:ビクッ!?わー、キヨハルっちったら染料なくなっちゃったんだ!?
タマモ:紙芝居を描けなくなっちゃうね!大変だ! 材料集めに行こう!さあ行こう今行こうすぐ行こう!
キヨハル:でも君達は忙しそうだし……
タマモ:ううんっ、ううんっ、いいの!いいというかそうしたいの!
キヨハル:だけど、まだスピカちゃんとの話が終わっていないんじゃ……
タマモ:そ、それは大丈夫、大丈夫だからっ
タマモ:スピカっち、蓮ちょん染料の材料集めに行っくよー!
スピカ:たまもちゃん1人で先に行かないで待ってよー
レン:やれやれ……
chattalk_50010106
タマモ:キヨハルっちこれでいいでしょ?
タマモ:222400071
キヨハル:1
スピカ:あとは何が必要なんだっけ?
レン:ミドリイシだ
タマモ:3
タマモ:次はそれを集めに行こう!
スピカ:たまもちゃんやる気だねっ
タマモ:べ、別にそんなことないよ?
レン:スピカの料理の話か?
タマモ:41
スピカ:私の料理の話…?
タマモ:それはいいからスピカっち
タマモ:18
chattalk_50010107
スピカ:石が集まったよっ
キヨハル:9
タマモ:次は緑光蜂のハリだよね?
キヨハル:5
レン:ではとっとと集めに行くぞ
タマモ:蓮ちょんやる気だねー
レン:貴様はここでスピカと料理の話をしていてもかまわないが?
タマモ:36
スピカ:ふふっ、そうする?
タマモ:42
レン:行かないのなら置いていくぞ
タマモ:4
chattalk_50010108
キヨハル:緑光蜂のハリはもう集まった?
スピカ:1
キヨハル:24
キヨハル:すまないんだけどもうひとつ頼めるかな
レン:3
タマモ:何を集めればいいの?
キヨハル:ベリーフラワーをお願いしたいんだ
タマモ:1
スピカ:3
chattalk_50010109
スピカ:29
レン:フン、これで全部か
タマモ:さっそくキヨハルっちに連絡しよー
タマモ:14
キヨハル:そこにいるみんなは大丈夫かっ!?
スピカ:41
スピカ:大丈夫…?
タマモ:そんなに慌ててどうしたの?
レン:…何かあったのか?
キヨハル:無事だったんだ…よかった
キヨハル:そっちも危ないかも早く町へ戻るんだ
レン:…急いで戻るぞ
スピカ:うんっ
タマモ:急ごうっ!
talk_50010110
-:キヨハルの元へ戻った一行は呆然とする。キヨハルの荷物が無惨に荒らされていたのだ。
タマモ:な、なに……これ……
スピカ:何があったんですかっ!?
キヨハル:みんなのために食料でも集めようと思って町の外へ出たらそこで……
レン:まさかモンスターに襲われたのか?
キヨハル:うん、そうなんだ
タマモ:荷物がめちゃくちゃなのはモンスターにされたの?
キヨハル:必死に抵抗をしたんだけれどダメだったんだ……
スピカ:怪我はなかったんですか?
キヨハル:モンスターは荷物を奪うことが目的だったみたいで……
キヨハル:最後まで抵抗したんだけれどご覧のありさまだよ
タマモ:これじゃ無事で良かったとは言えないね……
レン:急いで戻ってきて正解だったな
キヨハル:心配させてしまってごめんでも……大丈夫だよ
レン:どこが大丈夫だというんだ?
キヨハル:命は無事だし、この体さえあれば旅は続けられるから
レン:貴様の旅はただの旅ではない子ども達に紙芝居を見せるために世界を巡っていたのだろう
キヨハル:蓮君の言うとおりだよ
スピカ:でも荷物がこんな状態じゃ……
キヨハル:はは、これくらいのことでやめるつもりはないよ
キヨハル:新しい紙芝居を作りながら旅は続けていくよ
レン:だとしても……そうでなくとも許せんな
スピカ:え?
タマモ:わらわもちょーっとだけ怒っているかな
レン:そういうことだ貴様の荷物は俺達が取り戻そう
キヨハル:し、しかし、モンスターが相手なんだぞ!?
レン:フン、俺達ならば問題ない
スピカ:私達にできることがあるなら手伝いたいんです!
キヨハル:だったら……頼めるかい?
タマモ:もっちろん。わらわ達に任せてっ
レン:だが荷物が無事とはかぎらんもっとも取り戻したいものは何だ?
キヨハル:だったら本を取り戻してほしい!
レン:……本でいいのか?
タマモ:でも旅を続けるなら道具や服は必要でしょ?
スピカ:食べ物だってそうだよ
キヨハル:そういう物は代えがあるからでも、本は……
キヨハル:僕の先輩達が積み重ねてきたたくさんの物語や歴史、知識そして時代ごとの感性
キヨハル:失われたら二度と手に入らないそれは何かに代えられるようなものじゃない
キヨハル:紙芝居作家の僕にとっては何よりも大切な存在なんだ
レン:それで本だけでも取り戻したいというわけか
キヨハル:無理を言っているのはわかるでも、お願いできるなら……
レン:無理だなんて誰が言った?
タマモ:まっかせて!
キヨハル:……いいのかい?
レン:もちろんだ
レン:知恵とは、知識とは、想いとは貴様の――否、貴方のような人物が紡いできた進化の足跡なんだ!
レン:教育者たる者の使命この世の何より尊い、崇高な信念だ!
キヨハル:ありがとう、みんな……
タマモ:わらわ達にかかればモンスターもちょちょいのちょいだから
スピカ:ちょちょいのちょい……?
タマモ:ちょちょ……ちょー簡単ってこと!
レン:俺達に任せてくれ先人達と、そして貴方の願いがこめられた本は……
レン:――俺達が取り戻してやる!!
タマモ:うわー、熱血な感じの蓮ちょんってすっごく珍しいー!
レン:……フン、そうする価値があると判断したまでだ
スピカ:そういうとこ蓮君らしいね
レン:本を取り戻すためにも急いでモンスターを追いかけるぞ
talk_50010113
スピカ:ひどい……
タマモ:本、めちゃくちゃにされてる……
レン:不要ならば触れなければいいものを知性の欠片もない行為だな
タマモ:荷物を奪っていったのは食べ物を探してたのかもね
スピカ:どうする?
スピカ:散らばっているのを全部集めれば本を直せるかな?
レン:やるしかないだろう。だが――
レン:今は先にやるべきことがある
スピカ:うん、そうだね
タマモ:まずはモンスターを倒して
スピカ:荷物を全部取り戻さなくちゃ
レン:ああ、それに……これだけのことをしたんだただで済ませるつもりはない
レン:俺は、貴様のことを絶対に許さん!
talk_50010114
スピカ:やったね!
レン:――本の価値もわからんうちは俺達は貴様らになど負けん
タマモ:あとはキヨハルっちの荷物を集めればいいんだよね
スピカ:がんばって集めようね
レン:破れた本の1ページたりとも見落とすなよ
タマモ:もっちろんわかってる
talk_50010111
レン:…………
スピカ:…………
タマモ:スピカっちも蓮ちょんも暗い顔してないで
スピカ:う、うん……でも……
レン:全部を取り戻すことはできなかったな……
スピカ:これ……元に戻せるかな?
タマモ:かなり破損しているし、難しそうだね……
タマモ:でも、全部がダメになったわけじゃないし!
スピカ:そう、だよね……
レン:取り戻したものだけでもキヨハルに届けに行くぞ
タマモ:これはキヨハルっちにとってすごく大切なものだもんね
レン:…………
talk_50010112
キヨハル:本を取り戻してきてくれたんだみんな、ありがとう!
スピカ:でも、大切な本が……
タマモ:モンスターに壊されてボロボロになっちゃってて……
レン:……すまない
レン:もっと早くアイツを追っていれば本も無事だったかもしれない
キヨハル:本は取り戻してくれたじゃないかそんな顔をしないでほしい
スピカ:でも……
キヨハル:形あるものはいつか壊れるそれは仕方のないことなんだよ
キヨハル:それに、これならなんとか直せそうだよ
タマモ:完全には元に戻らないでしょ?
キヨハル:ははは、見た目はそうだね
スピカ:見た目……?
キヨハル:本当に価値があるものは本そのものじゃないんだ
スピカ:え? その本って大切なものなんですよね?
キヨハル:もちろん。でも何よりも大切なのはここに込められている想いなんだ
レン:想い……そういうこと、か
タマモ:蓮ちょん、どういうこと?
レン:俺達が取り戻しに行く前にキヨハルが言っていただろう
レン:歴史や知識。積み重ね継承されてきた先人達の想い
レン:本に記されたそういうものこそが大切だということだろう
キヨハル:蓮君の言う通りだよだから、これだけあれば次の誰かに伝えていける
キヨハル:それに……僕も、そして君達もそうやって積み重ねていく一人だ
スピカ:私達も?
タマモ:そうやって広がっていくんだね
レン:……そうか。そういうものなんだな
キヨハル:キミ達と出会って次の紙芝居にする新しい話を思いついたんだ
スピカ:どんなお話なんですか?
キヨハル:赤い頭巾を被った女の子が主人公でね……